くりっく365のメリットとデメリット/一般のFX業者との違いを比較

くりっく365(公設のFX取引所)

くりっく365取引ツール

くりっく365は東京金融先物取引所が管理・運営するFX専門の公設取引所です。一般投資家に透明、公正、集中的なFX(外国為替証拠金取引)の場を提供することを目的として、2005年7月1日にFXの公的市場として開設されました。金融先物取引法と金融取の規則に基づく基準に適合した業者のみ、くりっく365の取引参加者として取扱ができます。

金融取の規則は、金融先物取引法よりも厳しい基準を設定しているため、くりっく365の参加業者は、非取引所取引(一般的なFX取引)業者に求められている財務体力より、高い財務体力を有している可能性が高いと言えます。2008年10月末現在、「くりっく365」には16社が参加しています。(関連:くりっく365の参加業者

くりっく365のメリット

くりっく365のメリットは、「独自の取引方式」、「証拠金の保護」、「税制優遇制度」など、非取引所取引(一般的なFX業者)業者にはないサービスがあります。

低い信用リスク
くりっく365取引業者は、金融先物取引法に基づき、証拠金の全額を取引所に預託する義務があります。預託された証拠金は東京金融取引所により分別保管されるため、安全性や信頼度もかなり高いと言えます。万一、取引している業者が破綻した場合でも、取引所に預託された証拠金は全額返却されます。
投資家に有利な取引
くりっく365では、インターバンクレートと同等の価格、狭いスプレッド幅での取引が可能です。
スワップポイントが一本値
くりっく365取引では、金融取や取扱い業者がスワップポイントから収益を得ていないため、スワップポイントが受取り側と支払い側で同額となっています。
くりっく365では税率が一律20%(申告分離課税)
くりっく365で発生した利益に対する税率は所得にかかわらず一律20%です。 一方、非取引所為替証拠金取引における利益に対する税率(最高税率50%)は所得に応じた累進税率です。(関連:FXの税金と確定申告
有価証券先物・商品先物との損益通算が可能
くりっく365で生じた損益は、取引所で行われる日経平均先物取引、金先物取引、オプション取引など(受渡し決済を除く)で発生した損益と損益通算した金額を課税申告することが可能です。
損失は最大3年間繰越して控除が可能
くりっく365で生じた損失の金額のうち、その年に控除しきれない金額については、確定申告により、翌年以後3年間にわたり、申告分離課税となる先物取引に係る雑所得等の金額から繰越控除できます。

くりっく365のデメリット

くりっく365は2008年10月27日から新システムがスタートし、これまでにあったいくつかのデメリットは改善され、取引環境やサービスが向上しました。しかし現在でも「くりっく365特有のデメリット」は存在します。

レバレッジが低い
くりっく365ではレバレッジが最大30倍程度までしか掛けられません。そのため、取引に必要となる証拠金の金額も高くなります。
トレードシステムが使いづらい
くりっく365の参加業者が少ないため、選択できるトレードツールも限られます。くりっく365参加業者の取引システムは、非取引所取引業者が提供している最新鋭で高機能タイプの取引ツールに比べ、機能的に劣る部分があったり、操作性の悪さを感じる場合もあります。
取引できる通貨ペアが少ない
くりっく365では、取引対象が対円(クロス円)の通貨ペアが12通貨ペア、ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドルなどのクロスカレンシー取引が11通貨ペア、合計23通貨ペアに限られていています。
取引手数料が必要
くりっく365の参加業者は東京金融取引所へ売買手数料を支払っています。そのため、一般投資家の取引手数料にその分を上乗せされる場合が多く、くりっく365では取引手数料が無料になることは難しい状況です。
GTC注文ができない
くりっく365ではGTC注文(無期限注文)ができず、注文の有効期限は1週間までとなっているため、週末に必ずすべての未約定注文が失効してしまいます。その為、毎週注文を入れ直さなければなりません。(一部の業者はGTC注文に対応しています。)

くりっく365と非取引所取引の一覧比較

くりっく365と非取引所取引(一般的なFX業者)の一覧比較です。くりっく365のメリットに重点を置いた項目に関して比較しています。

くりっく356 非取引所取引
取引価格 複数の金融機関が取引所に提示する売買価格のうち、投資家に最も有利な売買価格を取引所が合成して提示。 売買価格の決定方法を開示していない業者やスプレッドが広い業者もある。
スワップ
ポイント
同一通貨の建玉については、受取金額、支払金額ともに同額。 多くの業者は受取金額を少なく、支払金額を多く設定している。
取引時間 原則として、土曜日・日曜日・元日を除く毎日、約24時間いつでも取引可能。 業者によっては、取引を行えない日や時間帯が設定されていることがある。
税金 雑所得となり申告分離課税方式が適用される。税率は一律20%。株式先物・商品先物等との損益通算や損失の翌年度以降への繰越を行うことができる。 雑所得となり総合課税方式が適用される。税率は所得により異なり、最高税率は50%。株式先物・商品先物等との損益通算や損失の翌年度以降への繰越は行うことができない。
取扱業者 金融先物取引法と取引所の基準の両方を満たし、取引所からくりっく365の取引資格を取得した業者。 金融先物取引法の基準を満たし、金融庁(財務局を含む)に登録した業者。
取引の相手方 取引所が最終的な取引の相手方となる。万一、くりっく365取扱業者が破綻しても、原則として未決済の利益を確定すること、他の業者にポジションを移管することができる。 業者が取引の相手方となる。万一、業者が破綻した場合、取引の相手方がいなくなるため、未決済の利益については確定できない可能性がある。
証拠金の保護 証拠金は東京金融取引所に預託される。 証拠金は分別保管、または信託保全される。

上記の比較表だけを見た場合、一般のFX業者が不利なように感じてしまうかもしれません。レバレッジの倍率や通貨ペアの多さ、取引手数料の安さ、取引ツールの使いやすさなど、非取引所取引にもメリットは沢山あります。ご自分の投資スタイルに合わせて、「くりっく365」、「非取引所取引」を上手く利用しましょう。(関連:くりっく365の参加業者を比較


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